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共創事例
通信大手の決済基盤と店舗網で従量課金ソーラーを広げ、同じ仕組みで4G端末の分割払いへ
M-KOPA(M-KOPA Holdings Limited)(スタートアップ) × Safaricom(Safaricom PLC)(大手企業)
ケニア ナイロビ スケール 情報確認日 2026年10月13日
無電化の農村世帯に「1日40ケニアシリング」で太陽光ホームシステムを売るスタートアップM-KOPAと、モバイル送金M-PESAを運営する通信大手Safaricomの共創です。2012年10月の発売時、M-KOPAの顧客は1,000人余りで、SafaricomはM-PESAの決済、端末に組み込むSIM、販売店を提供しています[1] [4] 。2014年にはM-KOPAへの支払いがM-PESAのペイビルで2番目に多い案件になり[5] 、2020年からは同じ遠隔ロックと日払いの仕組みで、Safaricomの端末分割払い「Lipa Mdogo Mdogo」の4G端末を融資しています[15] [16] 。M-KOPAは2026年7月に5か国で顧客1,000万人に達しています[28] 。
目次
共創の構造 背景と各組織の狙い 提供資源と役割 共同活動 成果物と成果 組み合わせの意味 他社への応用 出典 関連事例
1 共創の構造図解:共創プロジェクトの形
通信大手の決済基盤と店舗網で従量課金ソーラーを広げ、同じ仕組みで4G端末の分割払いへ:共創の構造(M-KOPA、Safaricom) プロジェクト全体の段階 探索 PoC 共同開発 事業化 スケール Before| 起点 During| 共創 After| 成果 A M-KOPA 1 ニーズ・シーズ 無電化世帯に太陽光を分割払いで届ける仕組 みを、決済・販売網・信頼を借りて広げたい 2 提供リソース 遠隔計測・ロックのM2M技術、日払いの料金設計、 支払いデータ、端末を担保にする与信と融資資金 A M-KOPAの成果 5 獲得成果 確認できた成果 顧客1,000人(2012年)から1,000万人 (2026年)へ。4G端末50万台超を融資 (2021年)、住友商事らから資金調達 今後の目標・期待 次の1,000万人の顧客獲得。スマー トフォンと電動バイクの融資が軸 B Safaricom 1 ニーズ・シーズ 無電化世帯に手の届く太陽光を届けたい。のちに2G端 末の利用者を4Gへ移行させ、データ通信を広げたい 2 提供リソース M-PESAの決済と組込SIM、店舗・代理店網、ブ ランドの信用、端末分割払いの運営とデータ特典 B Safaricomの成果 5 獲得成果 確認できた成果 M-PESAペイビル第2位の案件に (2014年)。端末分割払いで200万台 超、4G端末は850万台から2,231万台へ 今後の目標・期待 4G網に100万人を加える目標(2020年)。 2023年に分割払いの利用者は100万人超 3 共同活動 2012年にM-PESA・組込SIM・店 舗網で従量課金ソーラーを商用化。 2020年からは同じ遠隔ロックの仕 組みで4G端末の分割払いを担う 4 成果物 従量課金の太陽光システム (2012年〜)、ソーラーテレビ、 4G端末の分割払い(2020年〜)
Before起点 A M-KOPA
① ニーズ・シーズ 無電化世帯に太陽光を分割払いで届ける仕組みを、決済・販売網・信頼を借りて広げたい
② 提供リソース 遠隔計測・ロックのM2M技術、日払いの料金設計、支払いデータ、端末を担保にする与信と融資資金
B Safaricom
① ニーズ・シーズ 無電化世帯に手の届く太陽光を届けたい。のちに2G端末の利用者を4Gへ移行させ、データ通信を広げたい
② 提供リソース M-PESAの決済と組込SIM、店舗・代理店網、ブランドの信用、端末分割払いの運営とデータ特典
During共創 ③ 共同活動 2012年にM-PESA・組込SIM・店舗網で従量課金ソーラーを商用化。2020年からは同じ遠隔ロックの仕組みで4G端末の分割払いを担う
④ 成果物 従量課金の太陽光システム(2012年〜)、ソーラーテレビ、4G端末の分割払い(2020年〜)
After成果 A M-KOPAの成果
⑤ 獲得成果 確認できた成果 顧客1,000人(2012年)から1,000万人(2026年)へ。4G端末50万台超を融資(2021年)、住友商事らから資金調達 今後の目標・期待 次の1,000万人の顧客獲得。スマートフォンと電動バイクの融資が軸
B Safaricomの成果
⑤ 獲得成果 確認できた成果 M-PESAペイビル第2位の案件に(2014年)。端末分割払いで200万台超、4G端末は850万台から2,231万台へ 今後の目標・期待 4G網に100万人を加える目標(2020年)。2023年に分割払いの利用者は100万人超
プロジェクト全体の段階
探索 PoC 共同開発 事業化 スケール
①ニーズ・シーズ ②提供リソース ③共同活動 ④成果物 ⑤獲得成果。図の内容は本文と同じ出典に基づきます。
段階:スケール 2012年6月にSafaricomとの提携で商用展開を始め
[2] 、2013年末にはSafaricomの販売網750店で扱われ利用者3万人超
[4] 、2014年9月に9万世帯
[6] 、2016年には30万世帯超に広がっています
[8] [9] 。2020年7月開始のSafaricomの端末分割払いでは、2021年12月時点でM-KOPAが4G端末50万台超を融資し
[15] 、Safaricomの2024年3月期の報告書はM-KOPAを提携先に挙げて累計120万台超としています
[18] 。2025年の資料では累計200万台超に増えていますが、M-KOPAの名前は出ていません
[21] [22] 。M-KOPAは2026年7月に顧客1,000万人・融資累計20億ドル超に達し
[28] 、両社の関係は提携開始から13年を超えて続いているとみられることから、スケールの段階と判断しています(2026年10月時点)。
2 背景と各組織の狙いケニアでは2012年時点で約300万世帯が送電網の外にあり、灯油と携帯電話の充電に1日平均70ケニアシリングを使っていました[1] 。M-KOPAは、Safaricomのモバイル送金M-PESAの立ち上げに関わったNick Hughes氏らが2011年にナイロビで設立したスタートアップで、太陽光の機器に通信モジュールを組み込み、M-PESAの少額決済と組み合わせて「買えない資産を分割で所有する」仕組みを作ろうとしていました。「我々はソーラー会社ではなく、資産金融の会社だ」(編集部訳)と自らを定義しています[2] [4] 。
Safaricomは当時、加入者1,910万人、M-PESA利用者1,500万人超のケニア最大の通信事業者で、CEOのBob Collymore氏は太陽光普及の障壁は初期費用だと述べています[1] 。
2020年には両社の課題が変わります。Safaricomは4G網を広げる一方で顧客の多くが2G端末のままで、端末価格が移行の壁でした[10] [11] 。M-KOPAは太陽光で培った遠隔ロックと日払いの与信モデルをスマートフォンに適用し始めており[13] [16] 、Safaricomの端末分割払いに融資で加わる形になりました[15] 。
3 提供資源と役割
A M-KOPA(M-KOPA Holdings Limited) スタートアップ・ケニア・ナイロビ(事業拠点)。2024年の発表では本社を英ロンドンとしている[25] ・ 公式サイト
2011年設立。M-PESAの立ち上げに関わったNick Hughes氏らが創業し、2011年に太陽光リースの実証資金を得て、2012年にSafaricomと商用展開を始めた[2] 。2011年時点の顧客は約300人[23] 、2012年10月の発売時は1,000人余り[1] 。2026年にはケニア・ウガンダ・ナイジェリア・ガーナ・南アフリカの5か国で顧客1,000万人、融資累計20億ドル超、販売代理人4万人超[28] 。2025年の売上は6億ドルで黒字と報じられている[29] 。本ページでは共創開始時の位置づけに合わせてスタートアップとして分類している。
役割 従量課金の与信モデルと遠隔ロック技術、融資の提供
① ニーズ・シーズ 無電化の低所得世帯は、灯油と携帯電話の充電に1日平均70ケニアシリングを使っており、太陽光システムは初期費用が高くて買えない状態でした[1] 。M-KOPAは「我々はソーラー会社ではなく、資産金融の会社だ」(編集部訳)と自らを位置づけ、低所得の顧客が節約につながる資産を分割で手に入れる仕組みを事業にしようとしていました[4] 。助成金で実証した後、2012年に商用展開に移るにあたり、決済手段と販売網、顧客からの信頼が必要でした[2] [4] 。
② 提供リソース 端末にGSM通信を組み込み、使用量を遠隔で計測し、支払いが止まると機能を止める機器間通信(M2M)の技術と、頭金2,500ケニアシリング・1日40ケニアシリング・1年で所有に移る料金設計[1] [4] 。英国DFIDやShell財団などの助成金で行った実証と、インパクト投資家からの出資[4] 。端末から戻る使用・支払いデータで顧客を分類し、商品設計に生かす体制[4] 。2020年以降は、端末を担保に遠隔ロックで回収リスクを抑える与信モデルと融資資金を、スマートフォンに適用[15] [16] 。
③ 共同活動での担当 太陽光システムの設計・調達(製造はd.light)、M2Mの組み込み、与信と料金設計、販売代理人の採用・育成、顧客対応を担当[4] [6] 。2020年以降は4G端末の融資と遠隔ロックを担い、Safaricomの店舗・代理店で売られる端末を融資した[15] [16] 。
⑤ 確認できた成果 2012年10月の発売時に顧客1,000人余り・75店舗だったのが[1] 、2013年末にSafaricomの販売網750店・利用者3万人超[4] 、2014年9月に9万世帯(週2,000世帯のペース)[6] 、2016年に30万世帯超に拡大[8] [9] 2014年にM-PESAのペイビルへの支払いが1日1万件に達し、ケニア電力に次ぐ2番目に大きなペイビル利用者となった(報道)[5] 2020〜2021年にスマートフォンの顧客100万人(4か国)[16] 。Safaricomの端末分割払いでは2021年12月時点で4G端末50万台超を融資[15] 2023年4月に顧客300万人・融資累計10億ドル[23] 、2024年9月に500万人・15億ドル[25] 、2026年7月に1,000万人・20億ドル超[28] 。ケニアでは2010年以来の顧客480万人、融資累計2,070億ケニアシリング[26] 2023年に、既存の戦略投資家である住友商事が主導する3,650万ドルの増資を含む2億5,000万ドル超の資金を調達[23] [30] 。IFCは2022年に6,500万ドルの融資を承認[24]
⑤ 今後の目標・期待 2014年時点の目標は「4年以内に100万世帯」(Safaricom CEOの発言)[6] 。GSMAの2022年の資料はサハラ以南アフリカ全体で「100万世帯超」としている[16] 2026年の発表では「次の1,000万人」を目指すとし、スマートフォンと電動バイクの融資を軸にしている[28]
B Safaricom(Safaricom PLC) 大手企業・ケニア・ナイロビ ・ 公式サイト
ケニア最大の通信事業者で、モバイル送金M-PESAを運営。2012年時点で加入者1,910万人、M-PESA利用者1,500万人超、代理店3万7,000か所[1] 。2025年3月期は連結売上3,887億ケニアシリング、M-PESAの月間利用者3,582万人、網内の4G端末2,231万台[21] 。
役割 決済基盤・組込SIM・店舗網の提供、のちに端末分割払いの運営
① ニーズ・シーズ 2012年のCEOは「太陽光照明の大規模な普及を妨げてきたのは、ホームシステムの高い初期費用だ」(編集部訳)と述べ、無電化世帯に手の届く太陽光を提供することを狙いとしました[1] 。M-PESAの利用拡大という狙いは発表に明記されていませんが、M-KOPAへの支払いは2014年にM-PESAで2番目に大きなペイビル案件になっています[5] 。2020年には、2G端末を使う顧客を4Gに移行させて高速通信の利用を広げるために、1日20ケニアシリングから払える端末分割払いを始め、4G網に100万人を加えることを目標にしました[10] [11] 。
② 提供リソース M-PESAによる日払いの決済基盤と、端末に組み込むSafaricomのSIM[1] [4] 。2013年8月に300か所、同年末には750店でM-KOPAを扱った流通網で、M-KOPAは「5万店、1,800万人の顧客」を持つ相手と評している[3] [4] 。「Safaricomの商品として売っているわけではないが、Safaricomと結び付いていることで信頼される」(編集部訳)というブランドの信用[4] 。2014年にはSafaricomブランドの第3世代機を投入[6] 。2020年以降は端末分割払い「Lipa Mdogo Mdogo」の運営、*544#での申し込みと与信判定、Safaricomショップと代理店での本人確認と端末の引き渡し、購入時1GB・支払いごとに50MBのデータ特典[15] [20] 。
③ 共同活動での担当 M-PESAのペイビル決済と組込SIMの通信を提供し、販売店で太陽光システムを扱った[1] [4] [7] 。2020年からは端末分割払いの運営主体として、申し込み・与信・店舗での販売を担い、M-KOPAと組んで端末の選択肢を広げた[15] [20] 。
⑤ 確認できた成果 M-KOPAへの支払いが2014年にM-PESAのペイビルで2番目に大きな案件となった(報道)[5] 端末分割払い「Lipa Mdogo Mdogo」の利用者は、2021年3月末までに約25万人(6割超が2G・3Gからの移行)[14] 、2021年12月に50万人超[15] 、2023年9月に100万人超[17] 、2024年3月期までに累計120万台超(Meta・Google・M-KOPAとの提携として記載)[18] 、2025年に200万台超[22] 網内の4G端末は2021年3月の850万台から[14] 、2024年3月に1,730万台[19] 、2025年3月に2,231万台へ増加[21]
⑤ 今後の目標・期待 2020年の分割払い開始時の目標は、4G網に100万人の顧客を加えること[11]
4 共同活動③ M-KOPAは2011年に「モバイル送金と組込GSM技術を使う世界初の太陽光リース」の実証資金を得てリフトバレーで顧客実験を行い[2] 、顧客が機器の所有を強く望んだため、1年で所有に移る料金設計を選んでいます[4] 。2012年6月にSafaricomとの提携で商用展開を始め[2] 、10月19日に両社は「1日40ケニアシリング」の太陽光ホームシステムを発表しました。d.light製の機器にSafaricomのSIMを組み込み、頭金2,500ケニアシリングの後、M-PESAで1日40ケニアシリングを1年払うと所有に移ります。発売時の顧客は1,000人余り、販売店は75店でした[1] 。
GSMAの2013年の事例研究で、M-KOPAはSafaricomを「スケールの提携先」(編集部訳)と呼んでいます。販売拠点は2013年8月に300か所[3] 、同年末にはSafaricomの流通網750店、利用者は3万人超でした[4] 。2014年9月にはSafaricomブランドの第3世代機「M-KOPA III」を投入し、9万世帯に接続、販売代理人は750人に増えています[6] 。同月の報道では、M-PESAのペイビルへの支払いが1日1万件に達し、ケニア電力に次ぐ2番目の案件になっています[5] 。Safaricomの報告書も、M-KOPAが自社の流通網750店で入手できると記しています[7] 。2016年にはテレビを含む機器に広げ、顧客は30万世帯を超えました[8] [9] 。
2020年7月、SafaricomはGoogleと組んで、4G端末を頭金1,000ケニアシリング・1日20ケニアシリングで買える「Lipa Mdogo Mdogo」を始めました[10] [11] [12] 。M-KOPAも同じころ自社で端末分割払いを手がけており[13] 、Safaricomの2021年12月の発表は、M-KOPAを「4G端末50万台超を融資した、接続型の資産金融プラットフォーム」(編集部訳)とし、協力して端末の選択肢を広げていると記しています[15] 。GSMAの2022年の資料によると、融資端末は通信事業者の店舗でデータ特典付きで売られ、支払いが滞ると組み込みのロック機構で使えなくなり、支払えば遠隔で解除されます。通信事業者には4G移行とデータ顧客の獲得につながるため「相互に利益がある」(編集部訳)関係とされています[16] 。Safaricomの2024年3月期の報告書は、この分割払いを「Meta、Google、M-Kopa Solarとの融資提携」(編集部訳)と記し、累計120万台超としています[18] 。
5 成果物と成果④⑤
成果物
「1日40ケニアシリング」の太陽光ホームシステム(d.light製、Safaricom SIM組込、頭金2,500ケニアシリング、2012年10月発売)[1] Safaricomブランドの第3世代機「M-KOPA III」(8Wパネル、ラジオ付き、頭金2,999ケニアシリング、2014年9月)[6] 太陽光で動く16インチのデジタルテレビ(頭金15ドル・1日0.5ドル・24か月、2016年)[8] [9] Safaricomの端末分割払い「Lipa Mdogo Mdogo」向けの4G端末融資(M-KOPAが2021年12月までに50万台超、2024年3月期までに累計120万台超)[15] [18] M-KOPAの融資端末の仕組み(Samsung A12の例:頭金4,499ケニアシリング、1日70ケニアシリング×12か月、支払いが止まると遠隔ロック)[16] 両社の収益分配や手数料などの契約条件は公開されていません。「Lipa Mdogo Mdogo」の台数はSafaricomの発表値で、2021年12月の「50万台超」はM-KOPAが融資した台数[15] 、2024年3月期の「120万台超」はMeta・Google・M-KOPAとの提携の合計[18] 、2025年の「200万台超」は提携先の内訳がありません[22] 。M-KOPAの顧客数・融資累計は5か国の合計で[25] [28] 、ケニア単独の数値は2025年11月の480万人・2,070億ケニアシリングです[26] 。2012年の発売時は1日40ケニアシリングでしたが[1] 、2014年の報道は「付加価値税の撤廃で50から40に引き下げ」としており[5] [6] 、その間に値上げがあったとみられます。
未確認・留意点 SafaricomがM-KOPAに出資しているかどうかは、公開情報では確認できません。IFCの2022年の開示は主要株主をGeneration Investment Management、British International Investment、Lightrock、住友商事としており、Safaricomは挙がっていません[24] 2024年3月期のSafaricomの報告書はM-KOPAを提携先に挙げていますが[18] 、2024年3月施行の分割払いの約款はSafaricomを運営主体として融資提携先を記しておらず[20] 、2025年の決算発表と持続可能性報告書の報道にもM-KOPAの名前はありません[21] [22] 。M-KOPAの2024〜2026年の発表にもSafaricomへの言及はなく[25] [28] 、2026年10月時点で両社の協力がどの範囲で続いているかは未確認です M-KOPAはSafaricom以外の通信事業者(MTN、Airtel)とも他国で組んでおり[16] 、Safaricomも端末メーカーやMeta・Googleと組んでいます[17] [18] 。両社の関係は独占ではないとみられます 太陽光ホームシステムの販売が2026年時点で続いているかは未確認です。M-KOPAの2026年の発表は、スマートフォンと電動バイクの融資を事業の軸としています[28] M-KOPAの創業年は資料により「2010年から営業」[1] 「2011年設立」[4] [23] 「2010年の最初の販売」[26] と異なります 2012年の共同発表と2020年の分割払い開始のSafaricomのページは、サイト移行のためか表示上の公開日が2021年11月になっています。本文の日付と報道で発表日を確認しています[1] [10] [11] 2016年12月の「Safaricomの店舗でM-KOPAのソーラーテレビを販売」(Capital FM)は、ページを開けず確認できていません 端末を遠隔ロックする回収方法については、消費者保護の観点から議論があると報じられています[27]
6 組み合わせの意味編集部の考察 考察 この組み合わせの要点は、スタートアップが自前で持てない「決済」「通信」「販売店」「信用」を、通信大手から一度に借りた点にあると考えられます。M-PESAがなければ農村の顧客から毎日40ケニアシリングを集められず、組込SIMがなければ遠隔で機器を止められません[1] [4] 。M-KOPAは「Safaricomと結び付いていることで信頼される」(編集部訳)と述べています[4] 。一方のSafaricomは、確認できる範囲では出資をせずに[24] 、M-PESAの日常的な利用と2番目に大きなペイビル案件を得たとみられます[5] 。
もう一つの要点は、仕組みが商品を越えて転用されたことです。M-KOPAは自らを資産金融の会社と定義していたため[4] 、太陽光で作った遠隔ロックと日払いの与信モデルを2020年にスマートフォンへ移せました[16] 。Safaricomの課題は「M-PESAの利用」から「2G利用者の4G移行」へ変わりましたが、同じ相手の同じ仕組みがそれに応えています[15] 。
同時に、この関係は緩い結び付きで保たれてきたとみられます。SafaricomはMeta、Google、端末メーカーとも組み[17] [18] 、M-KOPAは他国でMTNやAirtelとも組んでいます[16] 。資本関係は確認できず[24] 、契約条件も非公開です。M-KOPAは販売代理人を2014年の750人から2026年の4万人超に増やしており[6] [28] 、通信大手の販売網への依存を下げながら成長してきたと推察できます。
7 他社への応用編集部の考察 考察 この型は、決済基盤や会員基盤、店舗網を持つ大手(通信、小売、電力・ガス、金融)と、機器を担保に少額の分割払いで売る仕組みや遠隔管理の技術を持つスタートアップの共創に応用できると考えられます。大手は自社の基盤に新しい決済の用途や顧客の行動変化(本事例では4G移行)を得られ、スタートアップは実績のない段階で信頼と販路を得られる可能性があります。
成立の条件としては、第一に、スタートアップの仕組みが大手の基盤に日々の取引や新しい顧客行動をもたらすことです[5] [15] 。第二に、少額の支払いを低コストで集められる決済手段と、顧客が信用できる販売店があることです[1] [4] 。第三に、商品が変わっても使える「仕組み」を共創の対象にすることです[16] 。第四に、独占にせず双方が他の相手と組める余地を残すことが、13年を超える継続につながったとみられます[16] [18] 。
留意点として、契約条件や資本関係が非公開のため、収益の分け方は読み取れません。また、支払いが止まると端末を遠隔で止める回収方法は消費者保護の観点から議論があると報じられており[27] 、日本で応用する場合は、割賦販売や貸金に関する規制と利用者への説明の設計が前提になるでしょう。
成立に必要な条件
スタートアップの仕組みが、大手の基盤に日々の取引や新しい顧客行動(本事例ではM-PESA決済と4G移行)をもたらすこと[5] [15] 少額の支払いを低コストで集められる決済手段と、顧客が信用できる販売店を大手が持っていること[1] [4] 共創の対象を特定の商品ではなく、商品が変わっても使える「仕組み」(与信モデルと遠隔管理)にすること[4] [16] 独占にせず、双方が他の相手と組める余地を残すこと[16] [17] [18] 機器を遠隔で止める回収方法について、消費者保護の規制と利用者への説明を設計すること[27]